制作実績におけるデザインのアピールは意味がない

ホームページ制作会社のホームページを見ていると、多くの場合制作実績を載せているページがあります。多くの企業が、制作会社を選ぶ基準として制作実績をチェックしているかと思いますが、実はこの制作実績あまり意味がないです。

まず、ホームページのデザインがきれいかどうかは、ホームページを制作する基本的な部分においてあまり重要ではないです。ホームページは芸術作品ではなく、あくまでもツールであって、ツールとしての機能が正しく果たされているかどうかは、見た目だけで判断することは難しいものです。

例えば、企業向けの精密機器を使っている会社のホームページよりも、女性向けファッションを作っている会社のホームページの方が見た目にも綺麗に映るのは、当たり前です。

また、デザインだけであれば、一般的な制作会社であれば同じようなものをすぐに作ることができますし、制作実績を自慢げに載せている会社は、全てのページ制作がデザイン重視に偏っていると思います。中小企業にとってのよいホームページとは、ツールとして有効に機能するかどうかであって、きれいなデザインのページであるかどうかは、ほとんど関係がないと思います。

それよりも大切なことは、運用実績があるかどうかです。きれいなデザインのページを作成したいのであれば、そういった基準で選ぶのもよいかと思いますが、あまり良い選択とは言えないでしょう。もし、可能であれば制作会社の制作実績を聞いてみてください。具体的には、制作したホームページがその後どのように変わっていったか、更新のサポートはしているのか、どんなアドバイスの上で現在 のホームページになったのか、といった点についてです。

制作後もクライアントと連絡を取り合って、良好な関係を築いている制作会社を選ぶべきだと思います。

比較サイトに掲載されているウェブ制作会社には気を付けよう

料金比較サイトなるものを見たことがあるかと思いますが、ホームページの制作会社を探す時も、一度に複数社からの見積が取れるので利用しがちでしょう。確かにたくさんの見積が取れて便利に思えるかもしれません。ですが、私は正直この、料金比較サイトに掲載されている制作会社をお勧めすることあができません。本当にいい制作会社はこのようなサイトには載ってません。

まず、ウェブ制作会社なのに、料金比較サイトを使っていること自体おかしい。料金比較サイトは、それぞれ運営会社が存在しており、各制作会社はこの運営会社に料金を払って掲載してもらっていることになります。その他のサービスならわかりますが、そもそもウェブ制作会社が同業他社に集客をお願いしている時点で問題があると思いますし、自社で集客するスキームがないと考えてもおかしくないです。

たま、料金比較サイトから問い合わせを受けたり見積を出したりすると、ウェブ制作会社は紹介料として手数料を料金比較サイト運営会社に支払うことになります。料金体系はそれぞれ異なりますが、数万円から数十万円に及ぶこともあります。同じ仕事であれば、比較サイトを通さない方が、制作会社としては利益が高いということになりますよね。では、この手数料を制作会社が負担してくれているかと言えば、違います。結局は見積に反映されるはずです。

それに、ホームページの制作は、既製品をネットで比較して買うのとは全く異なりなす。クライアントがホームページを制作したい、リニューアルしたい、と思う裏側には、必ず本質的なニーズがあるはずです。そのニーズを満たすための方法はウェブ業界にはたくさんあるはずです。きちんとヒアリングをしてニーズを共有し、クライアントにあった最良の提案をするためには、見積り概要にテキストで書けるほどの内容と量では到底行えないはずです。そんな曖昧な見積りで作業を進めることが、後でトラブルの要因になることでしょう。