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動画が制作しにくい理由

2024/01/29

動画活用プロジェクトが失敗に終わるのは2つ目の要因「動画は制作しにくい」は動画制作を担当する方が直面する課題です。動画は目的を実現するための手段ですが、動画を制作するための手段も数多くあります。動画の企画や構成には・インタビュー・ランキング・誇張・擬人化といった様々なメゾットがあり、カット数や秒数はそうするのか、実写かアニメーションか、全編動画か静止画を組み合わせるのか。といったことも動画を企画するための手段なのです。

音楽や効果音、テロップやセリフも手段ですが、これらのバランスについても考える必要があります。要素の組み合わせ次第で、完成する動画の姿がガラリと変わり、効果にも影響が出ます。

また、これらの動画制作は専門的な知識やスキルを要するために外注一択でしたが、ソフトウェアやツールの進化によりスキルや経験のない人でも制作できるようになりました。内製か外注化の選択も手段の一つなのです。

配信の手段も自社のホームページ、SNS、メールマガジン、各種広告、営業職員が持ち歩くタブレットなど、オンライン・オフライン問わず、さまざまなメディアがあります。皆さんが企画・制作する動画は、いずれのメディアを通じて、どのようなシチュエーションで、いつ、見てもらえば目的を実現できそうでしょうか?このように、動画を活用するには数多くの手段が存在するため、考えなくてはならないことが多くあります。動画はそもそも非常に扱いずらいものなのです。

手段とは選択肢。手段の広がりは一見良いことのように思いますが、それだけ選択を誤るリスクも多いことになります。どの手段を選択するかは目的や課題によって異なるのはもちろん、その手段を採用する企業のリソースや置かれる環境、動画を視聴してもらいたい視聴者との関係性によっても異なります。


動画への思い込みは失敗を招くことに…

動画活用プロジェクトが失敗に終わる3つ目の要因は「動画に対する固定概念や思い込み」です。「注目してもらうにはクオリティを高くしなくてはならない」「尺が長いと飽きられるから短くしよう」「動画は文字や画像より多くの情報を伝えられる」といったものがあります。これらはある一面では正しいですが、絶対に正しいものではありません。

尺の長さ、クオリティの高さがどうあるべきかは、動画を使用する目的、視聴者との関係性、その動画を配信するメディア、動画化する対象によって変わってくるものです。


3つの失敗要因を俯瞰しよう

ここまで述べた3つの要因は、入れ子構造になって問題をさらに複雑にしています。動画制作は目的実現のための手段に過ぎないのに、分業や専門化が進み、検討・調整作業が多いことによって、容易に手段が目的化しています。全体像がないと、その動画が真に実現したい目的を見失い、成果につながらない動画ができあがってしまうでしょう。

制作することだけに目が行ってしまった結果、動画の中で言ってはいけないことを発言してしまい、取り直しになってさらにコストがかかったり、配信したい期間が短くなってしまったりします。このような全体像の欠如による失敗は枚挙にいとまがないのです。個々の要素だけでも多くの手段があり、それらを目的化させず、自社の状況に適した全体像を把握し、構成することは簡単ではありません。動画を制作したことのない人であれば、なおさら難しく感じるでしょう。


全体像を描こう

全体像を描けるようになるためには、ここまで述べてきた3つの要素と構成を1枚の図に表します。「自社の状況に適した最適な制作・配信・運用手段の全体像の欠如」が動画活用の失敗の要因です。動画が非常に制作しずらく、容易に手段が目的化してしまい、制作することだけに注力してしまいがちになることが、全体像が欠如してしまう主な要因になります。実際には制作以外に検討・調整すべきことが多く、企業規模が大きくなると関連する部署が多くなることで調整業務が増え、意思疎通が困難になる問題が生じてきます。

動画の制作のしずらさもまた、制作の手段や制約が多すぎることと、動画についての固定概念といった要素からなります。多すぎる手段や制約に適切に対処するためにはそれを判断する考え方や基準が必要ですが、そもそもそれが備わっていないという問題や、動画への固定概念もいくつかの思い込みで出来上がってしまっています。

こうした要素群が入れ子になって複雑に絡み合い、動画制作に要する時間や金銭的コストが高くなり、視聴者に影響を与える動画を制作できず、最適なタイミング、シチュエーションで動画を配信・活用できないといった問題となっていることが多くあります。これらの問題が「かけたコストのわりに効果が出なかった」「問い合わせや資料請求が増えなかった」という結果をもたらしています。

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